漆器の下地に浴衣?塗師から引き継いだ貴重な漆工素材

先人が買い貯めていたヴィンテージ浴衣を大量入荷

京漆器の塗師から譲り受けた年代物の古い麻の浴衣。

着る為に残していたわけではなく、漆器の補強やデザインとして「貼る」為に大事に残してきた京漆器に欠かせない貴重な素材なのです。

薄く洗練された木地が特徴の京漆器にとって麻はその補強として大切な素材。布目塗りや布摺塗りといった麻のテクスチャーを活かした京漆器の代表的な技法にも必要不可欠です。そんな貴重な素材の確保の為に、昔は蚊や害虫の侵入を防ぐ為に寝床を覆っていた麻の「蚊帳」をリサイクルして使用していました。麻の浴衣も同じ目的。京都ならではの文化かもしれませんが、京漆器の塗師は漆器の下地に使う為に、麻浴衣の古着を買い貯めていたのです。

歴史や伝統を受け継ぎ、価値を伝えることも私たちのミッション

この浴衣の持ち主だった職人さんは70歳を超えてもいまだ現役の超ベテラン。自身の師匠から50年ほど前に引き継いだ相当昔の浴衣だとか。「今は麻の浴衣で下地するような新調の仕事はほとんど無くてね」としみじみ語ります。「これだけの量はもう使いきれないから」と100着近い浴衣を仕入れさせて頂きました。少し複雑な気持ちですが、その歴史と伝統を受け継ぐのも私たち漆屋の役割。当社の自社プロダクトの制作や若手社員への教育などに活かして行こうと考えています。にしてもすごい量ですので、その一部を販売しようと思います。

漆芸をされる方ならこの貴重さがわかるはず。特に乾漆(漆で麻布を何層にも貼り重ねて構造体を作る技法)をされる作家さんや学生さんには超朗報。今は古蚊帳の入荷もほぼゼロですし、本麻布をメーター買いするとなると結構なコストがかかります。

そんな中、この貴重な麻の浴衣、特価販売致します。もちろん在庫限り。状態もかなり良いです。吊るしておくだけでアートになりそう。柄やテクスチャーを選びたい人は、直接Und.へ。まずは店頭販売を先行します。この機会をお見逃しなく。



asakitichi tsutsumi