「うるしのいっぽ」英語版完成しました

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平成28年度京都府立大学地域貢献型特別研究(府大ACTR)
椎名隆教授 漆の科学・文化研究拠点化事業-京都の漆科学と漆文化の世界発信-
ご協力の下「うるしのいっぽ]英語版を制作しました。
English translation: Clive Cotterell, Miho Kitagawa
Photography and editing: Naoki Miyashita(Terminal81 Film)
ありがとうございました!
 

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今回の「うるしのいっぽ」英語版制作にあたり、世界の人々に向けて伝えたい漆屋の思いを裏表紙に記載させて頂きました。

(漆黒や蒔絵といった)日本の漆文化は昔から世界の人々を魅了してきました。
日本以外の国において「漆」と言えば、金を贅沢に使った絢爛豪華な蒔絵や、日本の有名社寺建造物に使われている塗料、といったイメージが多いかもしれません。
もちろん、日本が世界に誇る漆の文化ですが、漆の魅力はまだまだあります。
私たちはこの冊子を通じて、素材としての漆の素晴らしさや可能性を伝えたいと思っています。
漆は自然の宝物です。漆にはストーリーがあります。
そのことを世界中の方に知って頂けたらうれしいです。
木と漆、麻布と漆、土と漆。
全てが天然由来の資源で出来た物には命が宿ります。暖かみがあり、使うたびに少しずつ表情が変わる。
劣化が個性となり味となる。自然と愛着がわき、大切に使う。

今、発展国の多くで忘れかけられている大切な事を、漆は思い出させてくれると信じています。
循環型資源である漆への理解を世界中で深めてもらい、漆の木を増やしたい。
国や人種を越えて、漆を通じてみんなで環境問題についても考えていきたい。

これも漆屋としての大きな目標のひとつです。

 

「うるしのいっぽ」英語版はこちらからもご覧いただけます。

asakitichi tsutsumi